ビットコインは「電子ゴミ」になるか?禁止令と価値の源泉
「もし世界中でビットコインが禁止され、誰も受け取らなくなったら、ただの電子ゴミになるのではないか?」 「送金やマイニングを厳罰化してしまえば、買い手不在で無価値になるのでは?」
この懸念は、暗号資産を保有する上で避けて通れない最悪のシナリオです。しかし、歴史と技術の仕組みを紐解くと、簡単に「ゴミ」にはなり得ない理由が見えてきます。
「禁止」されても価値が残る理由
もし国家がビットコインを完全に禁止したとします。 それでも価値がゼロにならないのは、「国家の監視を逃れて資産を動かしたい」という需要が人類から消えることはないからです。
例えば、自国通貨がハイパーインフレを起こしている国や、独裁政権下で資産凍結の恐れがある国の人々にとって、ビットコインは投資ではなく「生存のためのツール」です。 豊かな国の人間が「いらない」と判断しても、世界中のどこかに「それがないと困る人」がいる限り、買い手は存在し続けます。それは「貧民専用通貨」というよりは、「金融難民のためのシェルター」として機能し続けるでしょう。
なぜイーサリアムやソラナではなく、ビットコインなのか?
「機能が豊富なイーサリアムや、高速なソラナの方が便利ではないか?」 確かに「送金手段」や「アプリの基盤」としてはそれらの方が優秀です。しかし、資産防衛(価値の保存)の観点では、評価軸が異なります。
- イーサリアム・ソラナ=「ハイテク株」
- 機能がどんどん追加される(=変化する)。
- 開発チームの影響力が強い(=中央集権的リスクがある)。
- 「技術」として古くなるリスクがある。
- ビットコイン=「ゴールド(金)」
- 機能が変わらない(=完成されている)。
- 管理者がいない(=誰にも止められない)。
- 「エネルギーの単位」として、莫大な電気代をかけて掘られるため、物理的なコストの裏付けがある。
「変わらないこと」「誰にも止められないこと」にこそ価値があるのです。
結論:最悪の事態でも生き残るしぶとさ
口座が持てない状況下で、ウォレットとUSDC(ドル連動コイン)を持つのは非常に有効な手段です。しかし、USDCも発行体(Circle社)が凍結すれば終わりです。
対してビットコインは、誰にも凍結ボタンが押せません。 「電子ゴミ」になるリスクよりも、「国家が個人の財産をコントロールできなくなる」ことへの保険として、この「買い手不在かもしれない電子データ」には、逆説的な価値が生まれ続けるのです。